コウカイはするが埋もれてくれ。

アルファポリスから転載(一部ルビの削除等変更あり)

 

 

 後書き代わりに書いたんですけど、完全創作というわけでもなく。かといって創作実話(あたかも実話かのように書いた創作)というわけでもなく。あくまで「実際にあった事件からインスピレーションを受けた」という風に書いているのでこれはわたくし自身がわたくしのこだわりを尊重した結果、備忘録としてここは誤魔化せねぇわということでそういう書き方をしたのですが、最近20代前半にして不摂生が祟りでもしたのか記憶力の衰えを感じているので数年後には忘却の彼方って感じなのでここに記すことにする。掲載ページに一緒に添えとけよって感じなんですけど、同じページに掲載して「紫煙に変わる」を読んだ人がそのまま目にしてしまうことを恐れてしまう節もあって。たまたま暇でわたくしのエッセイを全部読んでるなり、たまたま両方読むことになった少数の人に触れてもらえればいいかな、って感じだ。

 
 まずこの話を聞いたのは帰省した昨年の8月頃で、盆の時期といえばそうだった。夏がめちゃくちゃ暑いことで有名でもある地域でして、それでもその日は涼しかったな。涼しくて、風があって、過ごしやすかった。本当に観光名所もクソもない地域なんですけど、鳥居が美しいってことで一部の界隈では写真スポットとして有名で。俗にいう「映える」ってやつですね。まぁ一部界隈どころではないかもしれないけれども、神社好き、和風好き、写真好き…場合によっては田舎好き…とにかくまぁそんな地味な場所。仮にK神社とでもするかな。
 ???創作「紫煙に変わる」の舞台にしたのはこの神社で、というのも、わたくしがここを訪れたその帰りに車中で聞いたことだから。あくまで人伝で、わたくしは母から聞いた。
 
 人伝であることを示すために最初は「私」が乗ったタクシー運転手から話を聞く設定にしたんですけど、そうするとリアリティがないというか、ド田舎すぎてタクシー使うと妙に浮いちゃう感じがあって。本当にツテも何もない部外者であるなら逆にタクシーなんですけどわたくしとしてはあまりしっくりこなかった。かといってヒッチハイクってのも疑心暗鬼でも損がない世の中じゃあれよ。

 それで事件の話。訳あって、地元にいるときはそこを通ることが多かった。仮にO地区とでもするんですけど、まぁ訳あって。分かり易くいうなら、たとえば定期的に世話になっているクリニックだの歯科医だの美容院だのレストランだのがあると思ってくれると一番想像しやすいかな。この用事を、以降、用事Bと表記するね。だからそのO地区の地理っていうのは何となく把握していて。今何となく大島てる(事故物件開示サイト)で検索したらその日に記されていましたわ。

 実際にはK神社とO地区は同じ市でも地理的には離れているので、???創作「紫煙に変わる」は地理関係がぐちゃぐちゃです。

 順を追って話すのがめちゃくちゃ苦手なんですけど、母はこの用事Bを済ませるためにO地区に入ったわけですわ。そうしたらよく通る道の脇にある一軒家に献花が見えたそうでして。その用事Bでそのことを聞いたとかなんとか。それから母の個人的な関わりのある、そのO地区近辺に住んでいる人Dからの話。どちらがどこまで話したのか聞いたんだけど、わたくしは忘れてしまったな。
 ただ備忘録といったって、他人の家の事情みたいなのがあるわけでそれをガッツリ載せることに躊躇いがあって、よく未解決事件とか結構詳細に載っているけれど、ああいうのっていざ自分が載せる側になると躊躇いがあるな。

・母親は外国人で国に帰ってしまった(作中では外国人設定は描写なし)
・事件の少し前に祖母が死亡(作中では祖父と犬)
・少年は優等生でクラブチームに入っていた
・暫くは父親の無理心中と思われていたが火を点けたのは息子と発表された
・2人は離れた場所で死亡していた
・事件後に近所のおじいさんが「いつかこうなると思っていた」(火を点けたのは息子と判明してから)発言

 ここまでは用事Bで関わる人が客だか近所付き合いで聞いた話とその地区付近に住んでいるDからの話をわたくしが母から聞いたこと。(熱心めな教師の話もあったけれどそこは曖昧なので省略)

 それでこれがこの???創作とここを書き記すために調べた新しいネット記事。

・2019年の新たな発表では息子は発火前から死亡していた(父親は一酸化炭素中毒)


 話を聞いた当時は疑問に思わなかったんですけれど???創作でなぞるうちに、小学生が灯油かガソリンなんかかぶるかな…と思ったわけです。その不自然さが拭えず、灯油だったかガソリンだったかは【紫煙に変わる】では出しませんでした。ア〇マン爆発から着想を得て殺虫剤にしましたが、これで果たして着火剤になるかも分からない。ちなみにわたくしが使っている殺虫剤は不自然な甘い香りがします。苦みがあるような、アルコールの匂いよりさらに甘味が強いような匂い。

 
 それで結局のところ事件の真相は分からない。ただ母から聞いた話はそういう内容だった。そこに尾鰭背鰭が付いたのか、誰かの憶測が混ざったのか、ただあまりにセンセーショナルなのでそういう事実にすり替わったのか(警察の発表でそういうことしていいのか知らん)かは分からない。ただひとつ「創作」としてこのような形になり、亡くなった2人の名誉を傷付けたかった。愚弄したかったという意思自体はなかった。結果としてそう受け取られるかは分からないし、否定したところでそう思った人がいることは弁解したところで打ち砕けるとは思えん。

 そして登場した「青年」はあたかも亡くなった少年に思われるようだけれども当初はそのつもりでいたのに段々と親に愛され甘ったれて何の苦労もなく働きもせずのらりくらり生き、暇ゆえに時折希死念慮まで抱くほど能天気に生きているわたくしに彼の代弁的役割というか感情移入というか、抽出して描写するというかそういうコトは出来ないな、ただでさえ自己欺瞞的であるのにさらに欺瞞を上塗りするだけだな、という感じがあり、作者が明言してしまうことは少し野暮ったい感じがあって苦手だしイタい感じがあるので好きではないのですが、彼は人間ではないし、生きているものでもないけれど、あの少年の亡霊というわけでもなく、結果としていえば「土地」です。歯並びの悪さ描写はわたくしなりに「成長できても精神的に大人になれない」の比喩だったのですが正直要らなかったかもしれない。

 

 それからわたくしは結構未解決事件とか変死事件とか調べたりもするんですけど、書面や資料としては浮き上がらない背景を近所の人々は知っているんだな、みたいなひとつの水面下を垣間見てしまった感じがありましたわ。田舎の閑静な住宅地ってこともあったんだろうな。そして彼が周りの人々と関わりがあったことも。


 亡くなっていった人々を消費的に扱って、多分これからもたとえ家族の死さえも消費コンテンツにするのかも知れないけれど、それに多少の罪悪感がありながらも多分やるんだろうなってことは考えていました。


 盆の終わりの涼しい夏の昼の話っした。

 


2019.4.9~2019.4.14

2月4日