28 / 130

第28話「ウルらしく」

 ロイズも夜へと染まる。ウルとティタは、泊まるホテルを決め休息を取っていた。 「くそー! 俺には(コア)の才能がないのか?」  ダイに教わった修業を行ってはいるが、なかなか目覚めには結びつかないでいた。ベッドに横たわり目を閉じる。ウルの脳裏にギルの言葉が浮かんでくる。ギルの狙いは何なのだろうか。考えたところで答えは出ない。 「メイルも鍛練を怠ってるとは思えない。つまり、俺はドンドン突き放されているってわけだ」  メイルのことを考えている自分に腹を立てながら髪を掻きあげ、さらに頬を叩いた。ウジウジと悩むのは性に合わないことを自覚しているのだろう。備え付けのシャワーで今日の疲れを洗い流すために服を脱ぎだした。ちょうどそのとき、ドアからノックがした。着るのを面倒がったウルは、そのままドアを開けた。 「どうした? ティタ。何かあったっけ?」 「……な……何で服を着てないのよっ!?」 「これからシャワーを浴びようかって。脱いだタイミングでお前が来るもんだから」 「バカよ、バカっ。普通シャツくらい着るよっ!」 「まあいいじゃないか。で、用は何だって?」  ウルに言われて冷静さを取り戻すと、ティタは手短に説明をしてみせた。生成の修業に付き合ってほしいていうものだった。二つ返事で了承したウルだったが、果たして自分に何ができるのだろうと考えてしまう。 「見てよ。石を遂に砂にすることまでできたよ!」 「どんどん精度が上がってんな」  ティタの成長ぶりに素直に感心するウル。凄いと思う反面、自分の弱さにぶち当たる。焦る気持ちとは裏腹に一向に(コア)の目覚めが見えないからだ。 「……もしかしてウル、自分を責めてるの?」 「責めてはないって。ただ、悔しくて」 「アンタがウジウジ悩んでもしょうがないよ。それこそ無駄だよ。アンタはどんなときでも笑ってないと駄目だよ。アンタから元気を取ったら、もう何もないから」 「ティタ……ん? それって俺、バカにされてる?」  ウルの反応に、ティタは舌を出して許しを請いていた。
良い
エロい
萌えた
泣ける
ハラハラ
アツい

ともだちとシェアしよう!