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第一章〜キミが好き〜
ピピピピピピ、と朝からうるさく鳴り響く電子音。
私、雪桜優希は眠気のまだ残る体を無理やり起こして、学校に行く準備を進める。
今日は、月曜日で色々嫌なことがある日。
学生ならば一度は思ったことがあるだろう。
まだ休んでいたい、まだ寝ていたい、と。
かくいう私も、普通の女子高生。
そんなことは何度も思ったことがある。
行かなければならないので、そんな淡い願いは無駄なのだけれども。
「はぁぁ……」
と、盛大にため息をつき、朝ごはんを食べ、準備を色々終えて、学校へ行く。
それが私のルーティーン。
かといってため息はついちゃダメなんだけど。
「行ってきます」
そう誰もいない家に向かって言い、ドアを閉める
だるい体を動かし、教室に着く。
すると、
「あ!優希〜!待ってたよ!」
と、元気な女の子がこっちへ向かってくる
この子は、私の友達の小林冬季。
私と違って元気系で、笑顔を振りまいているような子。
「おはよう〜」
と挨拶をすると、
「うん!おはよう!」
と、元気な声が返ってきた
やはり声量はすごい
ガラッ
ドアから先生が入ってきた。
どうやら朝のHRらしい
「えー、転校生が来る。仲良くするように」
転校生?この時期に?
「入ってきてくれ」
その言葉が合図で、転校生とやらが教室に入ってきた
皆シーンと効果音が付きそうなほど静まり返っている
「俺は、猫宮露です」
「よろしくおねがいします」
言い終わると、拍手のパーティ。
皆が皆揃って拍手をしている
「えー、じゃあ猫宮は雪桜の隣で」
「え」
どうやら、私の人生はここで変わったらしい。
続く