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(第11章 戦闘開始!農園を守れ!)

 そして、ついに戦闘が始まってしまった。 相手はMSやMAを使って攻撃してくる。 でも、こちらとてバカではなかった。 それは、農作業用に開発された物だが、武器を付ければ、十分に対抗できたからだ。 しかも戦闘を開始したのは、アズラエルとコーナーだったのが気になった。 だが、皆は必死で戦っていて、それ所ではなかった。 「ここは、俺達が守って見せる! 俺達は、ここで変わる事が出来た。その恩をこんな形でも返したい!!」 「フフフフフ。オルガ君。そう言っているわりには、ずいぶんと弱くなっていますね~。いけませんね~修行をさぼってわ!」 と、アズラエルがパンチを入れて来ると、そこへシャニが割って入ってガードした。 「シャニ」 「オルガ! 前に出すぎが。こいつは俺が食い止める。お前は他の援護に回ってくれ!」 「冗談ゆうな。お前1人でやれる相手じゃねえ! 俺もやるぜ!」 「オルガ……」 そのやり取りをスピーカー越しに聞いていたアズラエルは、 「ハハハハハハ。とんだ茶番ですね~。まったく。素直に生体CPUの頃が良かったくらいですよ。小学5年位のガキを相手する程、こちらも暇じゃないん、でね!!」 と、アズラエルの乗るMSはジャンプし、2人に襲い掛かると、そこを見事にセルゲイ・スミルノフの乗ったMSが蹴りを入れる。 見た目は、彼が生きていた頃凝っていた、旧世代のジンクスだが、この世界では、力はいらないと思い、ずっと眠らせたままだったが、嫌な予感がして、チューンを専門家に頼んでいたのだ。 「何~~~!!」 「チューンをしておいて正解だった」 「セルゲイ……アンタ……」 「スマンが、この戦いに参加させてもらう。無論長老の許可も下りてる」 「え? だってアンタは確か都会暮らしじゃ……」 「こうなってしまった以上、都会も農村も関係ない! 行くぞ!」 「って、おいちょと待てよ!」 と、完全にセルゲイの後に続き、彼は、長年封じられていた、戦法で、2人を追い詰めていた。 だが、彼だけでなく、ニールとニラルバも奮闘していた。 エルフの力を持つ事で、魔法が使えるようになり、2人は頭に出た言葉で魔法に変えて、攻撃すると、コーナーは一瞬吹っ飛ぶがかなりしぶとく攻撃してくる。 「チィ! 俺達を監視して、そんなに戦争が見たかったのか!? この戦闘狂いが!!」 「君ってそうだろう? ロックオン・ストラスト……いや、ニール・ディランディと言った方が良いかな? ココでは」 「名前なんて関係ねえ。俺は俺達は、この世界で変わる事が出来た。だから今は、その恩返しをしたいんだ!」 その強気魂だけは本物だった。 すると、ニールの持っている武器であるスナイプスコープが反応した。 何所を狙えば、良いか、正式に表示されたのだ。 しかもかなりの数を。 「これは!? 迷ってる暇はねえな! 狙い打つぜー!!」 彼が引いた引き金は、見事相手の急所に当たった。 そして、このせいで、2人は若干弱くなった。 「今だ!!」 セルゲイの合図に、皆は一斉にとびかかった。 ステラも短剣を使って戦い、アウルはサブマシンガンをぶっぱなして、スティングは、中都市から持ってこられたMAに乗って戦う。 幸いこれには、マシンガンも入っており、スティングには戦いやすかった。 「おっしゃ! 行くぜ皆!」 「オ―――――!!!」 と皆は敵に向かっていく。 そして、ついに、アズラエルの方が逃げ出した 「フフフ。それで僕に勝ったつもりか? 悪いがこちらにも時間という物が 存在しているのでね!!」 と、捨て台詞を吐いて対局するが、アレハンドロだけはそのままとどまり、闘い闘い続けていた。 「私はずっとCBに干渉するつもり、色々やってきて。トリニティを作り出したのも、全て私だ!! こんな所で 引き下がってたまるか~~~~!!!」 と、彼が突っ込んで来た時、ヨハンとミハエルが気付き、2人は矢を彼に放ち、急所に見事当てる事に成功した。 「何!?」 「へっよくも生贄にしてくれたな! コーナーさんよ!!」 「我々の恨み、今こそ晴らす時だ」 2人も馬に乗って、コーナーと闘うが、相手はMSで向かってくる。 「フン! そんな馬で何が出来る? 幻想生物とやらの何かか? ハッ! そんなのは所詮作り話し!」 コーナーが撃った大砲を、馬で必死に避けて闘い、馬の方もヨハンの願いに応えようとしていた。 「クソ~! MSさえありゃ~」 「ミハエル! 諦めるな!」 「兄貴?」 「この馬は、俺の願いにこたえてくれている。それに、この農園は、新たなる肉体を持ち、大事な事を学んだ場所だ。これ以上、奴等の進行許すな!!」 「分かってる、よ!!」 ミハエルが言いながら、矢を放つと、その矢じりに変化が起こった。 それは、1っ発だけのはずなのに、大きなバスター級のエネルギーを放ちながら、相手に向かって飛び、コーナーに襲い掛かった。 「何!?」 「「イッケ――――!!!」」 2人の想いを載せた馬は、いきなり光を放ち、足が8本のスレイプニールに変身したのだ。 「お、おい兄貴、これってまさか」 「スレイプ……ニール」 これには、流石のヨハンもビックリだ。 確かにスレイプニールについては伝説上の生き物だという事は知っていたが、まさか、この馬がそれになるのは、全くの予想外だった。 そして、あっという間にコーナーの後ろに来ると、後ろ足で思いっきり頭を蹴り飛ばし、後から来たミハエルが、前足で蹴った。 このコンビネーションには、流石の彼もたまらず、MSは壊され、アッと言う間にやられてしまった。 「チィ! 私が……私がこんな事で……負けて……たまるか~~~~~~~~~~!!!」 凄まじい声で叫ぶと、それに同調したかの様に、上空から、巨大なガイコツが降りてきて、それに飛び乗ると、形勢逆転だと言わんばかりに暴れだす。 「ハハハハハ。今度はこっちから行くぞ~!!!」 まるで復讐機の様に彼は、その機体を操り、アチコチ破壊していく。 しかも、完全に理性を失った彼は、もう、誰にも止められない状態だった。 だが、ある事に、ニールが気付いた。 このガイコツその物が、彼にとってはMSなのだ。 つまり、コイツを倒してしまえば、なんとかなると考えた。 皆、聞いてくれ。セルゲイさん。アンタは地上から足を止めてくれ。それで俺が、上空から狙い撃つ!!」 「勝算は?」 「やって見なきゃわからね~よ。けどな。わかんね~けど、こいつ等を……ここにいる奴等を、失いたくないんだ!!」 「まさか、環境の中で、魂がこうも変化するとはな。わかった。地上はこちらでやろう。作戦を頼むぞ!」 「了解だ!」 そして、作戦は始まった。 セルゲイや、他の皆も必死になって戦う。中都市から持って来た荷物の中に、中型のMSがいくつか有った為、それを使わせてもらう事になったのだ。 「チャンスは一度。あそこに開けた穴に、奴を落し、上空から攻撃で決める! 良いな」 「了解!」 皆は攻撃を変えつつ、コーナーを誘導する。 彼はこういうのが一番嫌いな為、もう、あっちこっちに攻撃しまくり、もう理性さえ失ってしまったかのようだった。 しかも上空にも撃てるようになっており、それをニールは必死でよける 「ひゃ~。まさか上空への攻撃も可能とはな~……けど……俺を……俺を変えてくれたこの世界を亡くしたくない。だから、今度こそ確実に……狙い撃つぜー!!」 ついに作戦は成功し、コーナーは魂だけになって、どこからともなくやって来た精霊達に捕まると、どこかへ行ってしまった。 「やった……の?ステラ……ここ、守れ、た?」 ステラの反応に、スティングが、 「そうだ。ステラ。俺達は勝ったんだ。もう大丈夫だ」 「スティング……ステラ……私……う、ううううわ~~~~」 「よしよし。もう大丈夫だからな」 「フ~きつかった~」 アウルは、地面にしゃがみ込んだ。 そして、クロト、シャニ、オルガも、もうヘトヘトだった。 しばらくすると、ニコルやハイネ達は、皆の様子を見に来た。 本当なら、作戦に参戦したかったところだが、動物達と農園の人達を避難させる為、戦闘から外れていたのだ。 と、そこで……ミゲルが、 「え?え?……あ~~~~~~!!!」 と大絶叫すると、皆は耳をふさいだ。 「な、なんだよミゲル。いきなり!」 「アズラエルとジブリールがいねえ!!」 「あ~! そう言えばいない」 「まさか、コーナーをおとりにして、あいつ等だけ上層階へ行ったんじゃ……」 「可能性はある。だが……我々は、あそこまで行くのは不可能だ……なんとかこの事を上層部に告げなば」 セルゲイが困っていると、ヨハンとミハエルを乗せたスレイプニールが、いきなり走り始めた。 「お、おい、どこへ行くんだ?」 「こらこらもう戦闘は……」 「ヒ~ヒヒン」 と、鳴き声と共に、どこかへ走り出した。 もうこうなってしまっては、この馬は止まらない。 「お、おい兄貴。こいつ等、何を感じたんだ?」 「分からん。だが、何かを察知したのは確かだ」 ――――― しばらく走っていると、有る空間の歪みが見えた。 「これは……」 ヨハンがそれを見ると、馬も流石に止まった。 「これは、空間に歪みみたいなもんが……」 「フッ!」 ヨハンが小石を投げてみると、それは上へと流れる水の様に消えていった。 「やはりそうか。ジブリールとアズラエルは、コーナーをおとりにして、上層階への道を探す時間かせぎにしたんだ。 「なんだって~!! じゃあ俺達のやってた事って」 と、ミハエルが言うと、ニールが降りて来た。 「とんだくわせもんだぜ。それにしても、まさかタダの馬を、ここまでにするとは、良い主を持ったなお前」 とニールの言葉に、 「ヒヒーン」 と喜んだ。 「とりあえず、ここを直すのが先だ。急いだ方が良い」 「確かにな。我々はこの上を知らない。なんとか奴等の後を追わねば、この世界が崩壊してしまう」 「ンな事させられるかよ!」 「落ち着けよミハエル。上に行こうにも、俺達は、その権限を持ち合わせちゃいねえ。まずは、そいつを手に入れてから上に行かねえと、こっちが悪者になっちまう」 「そ、そう……だな……わかってる……」 「? ずいぶんと丸くなっちまったな。お前」 「ンな! やかましい」 「ヒヒーン!!」 と、ミハエルが怒鳴ると、スレイプニールも声を荒げて叫び、今にも蹴飛ばされそうなので、これ以上言うのはやめにした。 こうして、農園での戦闘は終わったが、これからが、本当の戦闘になると、ヨハンとニールが察知している頃、ジブリールとアズラエルは、裏道を通り、他の上層にいる天使や神の裏をかき、一番上まで、既に到達していた。 「フッ。これだな」 「ええ。これですよ。全てをせいする物こそが、持つ事を赦されるという幻の秘宝、ヘヴンズホープ天使の希望…… はたしてこれから、何が始まろうとしているのだろうか? そして、ヘヴンズホープの力とは!?
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