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(第6章 輝く友情パワー!)

真珠の中に飛び込んだ皆は、信じられない光景を目にした。 確かにそこは、野比のび太の夢の中のはずだが、それは黒い雲が覆い、地面も真っ黒になって、あちこちにいる池では、何かの死体が転がっていた。 「ウソだろ……」 「なんだ? これ……」 流石のキッドとエルマタドーラもこれには言葉もなかった。 そして、ドラメッド三世も、 「なんだか悲しい世界でアル」 と言い、いつもひょうひょうとしているドラリーニョも、ふざけた事が言えなかった。 「こんなの、のび太君の夢じゃないよ!!」 と言う、ドラえもんの言葉を聞いた枕返しは、 「まあ、それもそうなる。だがな。ここは間違いなく、あいつの世界だぜ」 「枕返し、この夢を終わらせる事はできないのか?」 「だめだな。夢をぶっ壊すって事は、並大抵の事じゃねえ」 そこへドラえもんが、 「あ、あの、せめて、この世界だけでも、なんとかなりませんか?」 と聞くと、 「1つだけ方法がある。だがな。それには、この夢の主を捜さなきゃならんのだが、こいつも並大抵の事じゃ無理だ。何しろ夢の世界ってもんは広いからな」 「よし、こうなったらあれを「尋ね人ステッキ―」 「まずはこの地面の上に置いて、そっと離すと、 「カラン」 と音がして、倒れた。 「こっちだ!」 彼等は尋ね人ステッキを使いながら、彼を捜した。 すると、尋ね人ステッキは、湖を指した。 「ま、まさかこの中に?」 「調べてみよう。「水中探査機!」」 探査機を潜らせていくと、そこはかなり深く、魚は泳いでいるのだが、みんな探査機めがけて体当たりを繰り返してきた。 「探査機を攻撃して来てる。恐らく、あれが何かを知ってるんだ」 「武器はねえのか?」 「あるよ。でも、それを使うと、余計ややこしくなるよ」 「そ、そうだな」 と、キッドの言葉に、皆は探査機からくる映像を見ていた。 そして、どの位潜ったのだろうか?完全に、深海の位置まで来ていた。 「ドラえもん。燃料は?」 「帰りの分ぐらいはあるけど……う~んどうすれば……あ!そうだあれを使おう、「マーメイドスーツ―!」」 「おお。つい最近出たと言うアレであるな!」 「そ。これならドラメット3世も怖くないでしょ?」 「う……それはヤメテほしいであ~る」 と、へこむ彼に、ドラザキッドポンポンと肩を叩いて励ました。 そして、一旦皆は光に近い所に集まり、これまで集めた資料を照らし合わせた。 「フムフム。なるほど」 「じゃあやっぱり、のび太君はあの真珠の中だ。こうなったら全員で行くしかない!鬼太郎さん、仲間は集められますか?」 「カラス達に連絡しておく。」 「カラスに連絡?」 皆が聞くと、目玉おやじが説明した。 「わし等妖怪は、動物などと話ができるんじゃ。だからすぐに来るじゃろう」 「しかし、1つだけ問題がありますよ」 「うむ。あおバリアじゃな。なんとかなれば、良いんじゃが……その方法が分からんようでは……こちらも太刀打ちできん。一時撤退じゃ」 と言った 皆がしずかの家に帰って来ると、 その頃静香の家では、 「ピンポーンとチャイムの音が鳴った。 しずかがベッドの窓から外を見てみると、砂かけババアと子泣きジジイが居た。 なんとぬりかべも一緒だ。 「お~ぬりかべも一緒とは心強い!」 「父さん。そろそろ日も暮れて来たし今日はもう寝ましょうか」 「そうじゃない。あまりゆっくりはできんがしょうがない」 という事で、しずかの家で夜を過ごす事にした。 そして、その夜、しずかは不思議な夢を見た。 それは、出木杉としずかが交換日記をしている所だった。 「これは、交換日記の時の……でも、どうしてこんな夢を……」 と、本人は分からなかったが、途中で分かった。 なんと、二人とも楽しそうに話しながら歩いていると、えらく騒がし場所が見えて来た。 「あら? 何かしらあれ」 「ん? なんだろう?」 「行って見ましょう」 そこへ行くと、皆上を見ている。 なんとその先にはのび太が居た。 「のび太さん!?」 「なんであんな所に……あ、すいません。あの、あそこまで僕達を運んでくれませんか?」 「き、君は……」 「あそこのいるのはクラスメイトです」 「お願いです。私達をあそこまで連れて行ってください。なんとかして止めてみますから」 「しずかちゃん。一応ドラえもんにも連絡を入れて!」 「分かったわ!」 とすぐさましずかは電話を入れると、丁度ドラえもんが出た。 そして、内容をしるやいなや、ドラえもんはタケコプターで現場に急行した。 だが、この時、彼は気づかなかった。これに気づき、人間が悪魔と化した事に…… ところが、夢はここで消え、砂かけババアがうなされているしずかを起こした。 「しずかちゃん!しずかちゃん!」 「う、う~ん……あ! 大変のび太さんが、のび太さんビルの屋上に……」 「大丈夫。夢は消えた。相当怖い夢を見ておったようじゃな」 「はい。友達が……自殺しようとして、私は……」 「大丈夫。鬼太郎達も言っておったじゃろ?今回の事件はあの子の心も絡んでおると」 「ええ」 「お主もその子を救いたいんじゃろ?」 「ええ。私、彼の為だと思ってやって来た事が、まさかこんな形になるなんて思わなかったから」 「のび太はお主に、あなたに嫌われたと思ったようじゃな」 それを聞いてしずかが頷いた。 自分は最近のび太より、出木杉の方を優先する事が多くなってしまった。そのせいで、彼は本当に一人になってしまったのだ。 そして翌朝、すぐさま道具をポケットにしまい、皆はタケコプターを付けた。 「今こそ、僕達の力が為される! なんとしても、のび太君を救い出すんだ。 「おー!!」 そして、皆は「てきおうとう」 で、バリアを突破し、のび太の夢に入った。 そこはもう何時壊れてもおかしくないほど、地面に亀裂がはしり、動物の多くが骨になっていた。 「これが、のび太さんの夢?」 それに鬼太郎は、 「確かにそうだけど、前に見たよりひどくなってる」 「とにかくのび太を捜すんじゃ!」 「はい。父さん!」 そして、のび太はすぐに見つかった。だが、かなり衰弱し、いつ死んでもおかしくないような状態になっていた。 「これは……」 「この世界に力を注ぎ過ぎたせいじゃな。という事は……」 「この世界はもうすぐ終わるよ……この星と共にね」 と、出て来たのは、小さい頃ののび太だった。 「き、君はもしかして、のび太君?」 「どうしてそんなに小さく?」 鬼太郎と目玉親父が聞くと、 「しずかちゃんは……やっぱり出木杉がいいんだね。こんな所にまで連れて来てさ。やっぱり、あの未来は間違いだったんだ……もう、やめよう。僕はもう、さよならするよ。君達も出た方がいいよ……」 と、段々のび太の目に涙が溢れて来る。 すると、今度はその空間自体にひびが入りる。 「くそ~どうすれば」 と、キッドが行った時、親友テレカが光った。 「親友テレカが……!そうか。のび太君には友達がいないなら、僕達が、友達になってあげればいいんだ。趣味がどうとか男だからとか女だからだとか言わず、ありのままの彼を受け入れてあげるんだ!」 「うぬ。そうでアル」 「友達に、男も女も関係ねえ!」 「そうだ。のび太。今度俺と射撃ゲームでもしねえか?」 キッドの呼びかけに、のび太は、 「君と……良いの? 僕もうすぐ消えるよ?」 と、言ったそばからす~っと薄くなる。 「やべえぞ!時間がねえ!」 「皆行くぞ!」 「おう!!」 「僕達の友情!親友テレカー!!我らドラえもんズー!!」 と、皆が友情パワーをのび太に送ろうとすると、本人は逃げようとする。 だが、それを素早く猫娘が察知し、それを防いだ。 「逃げちゃダメ。大丈夫。あれはあなたを救ってくれるから」 と、言うが、のび太は嫌がった。だから鬼太郎も、 「友達は、僕にもいなかったけど、今は真名って友達がいる。妖怪と人間だからとかそんなの関係ないんだ。だから、皆は言ってくれたよ。ありのままの君を受け入れるって」 「ありのまま?」 というと、目玉おやじが出て来て言った。 「つまり自然体……あ、わかりにくいか。要するにお前さんの全てを受け入れるという事じゃ。恐れてはならぬ。大丈夫じゃ、皆を信じるんじゃ!」 そういう目玉おやじの事も不安なのか、なかなか信じてくれない。 そこへ砂かけババアが 「妖怪も人間も同じじゃ、お前さんとて立派な人間ではないか。あやとりは脳の体操にも良いんじゃぞ」 「そうじゃそうじゃ。男が編み物をやって何がいけなんじゃ? 「あ、あのお2人は?」 「ああ、こりゃすまん。自己紹介がまだじゃったな。ワシは砂かけババアで、こっちが子泣きジジイじゃ」 と言うと、子泣きジジイが、 「よろしくじゃ」 と言った。 もしかして、お2人とも……妖怪なんですか?」 「そうじゃ。わし等もほれ、どこからどう見ても、恐ろしいようには見えんじゃろう?」 「はい」 「だから、お主も普通の人間なんじゃよ」 「僕が……人間?」 「だから、あの力を受けて、普通に戻るんじゃ!」 この砂かけの言葉に、のび太は頷き、のび太は、友情パワーの前に出た。 「行くぞー!!我ら、ドラえもんズ!!」 その友情パワーを、自然に受け入れたのび太は、徐々に元の姿に戻る。 そして、光りが止むと、中から、本当ののび太が姿を現した。 「あ、あれ?な、なんで!?」 「自然体に戻ったんだ。さて、後はあの海底の宮殿だけど……」 と、ドラえもんが言うと、 「ゴゴゴゴゴ!!!」 と、地震のような揺れが起こり、大津波を起こさせた。 「あ、あれは……」 ドラえもんが指さす先には、なんと巨大宮殿が浮上し、巨大な波を引き起こしていたのだ。 「さ、のび太君。あの宮殿を止めるんだ」 「え~!?ぼ、僕が~!?」 「そう。あれは君の思考から生まれた物。だから、君の力で壊せるはずだ」 「思想って?」 「要するに、君の描き出した物。だから、君が壊れろと念じれば壊れるはずだよ」 「大丈夫かな?……僕で」 「自信を持つんじゃ。一反もめん。こやつを宮殿まで運ぶんじゃ」 「アイアイサー!」 と彼がのび太の乗りやすい位置に来るが、のび太は、信じ切れてなかった。今まで信じては、裏切られてきたから。 「ほれほれ、乗りなさいな」 と一反もめんがいうと、鬼太郎が先に乗る。 「ほら、大丈夫だろ、さ。次は君の番だ」 「はい」 彼がまたがると、一反もめんは、ゆっくりと上昇し、少々スピードを上げる。 そして、目玉おやじが、宮殿を見ると、でかい砲台が、こちらを向いていた。 「大変じゃ!あの宮殿は、町を破壊するつもりじゃ!」 「どうして!?あれはこの子の思想から生み出された物って……」 「まさか……ねえ、のび太君。もしかして、君、自分から川に飛び込んだ時、あの海底宮殿。もうあったんじゃない?」 「分からない。ただ、今一つ言えるのは、人間がいかに愚かで自分よりえてかってで、自分よりも冷たい感情を持っているという事だけ……」 「とにかく、一度あの宮殿に入るぞ」 「はい。父さん」 果たして、宮殿は何をしようとしているのか?そして、のび太の心はどうなってしまうのか?
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