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(プロローグ 悪夢の始まり)

 それは、いつもの出来事のはずだった。 青い空に白い入道雲がある、夏の事、 ジャイアンズと、お坊ちゃまの対戦だった。 そして、ついに9回裏ツーアウト満塁で1打逆転サヨナラのチャンスまでこぎつけた。 で、皆が次のバッターを見ると、そこにはのび太しかいなかった。 そして、のび太は若干震えながら、バッターボックスに入った。 すると、皆は彼に、 「やいのび太!いいか!? アウトになったら、ただじゃすまないからな!!」 「これで負けたら、全部お前のせいだぞ!」 「そうだそうだ!」 「ここに居られるのは、メンバーが足りないからだからだからな!覚えとけ~」 その言葉に、彼は余計にプレッシャーと恐怖を感じた。 そんな様子を見た敵チームも、 「こいつ一番ダメらしいからな~。か~るく打ってあげろよ~」 と馬鹿にする。 そして、ボールが飛んでくるが、全てストライクになってしまい、後1点取られたら、終わりというところまで来てしまった。 皆の目は更に厳しさを増し、悪意すら感じられた。 彼はもうどうしていいか分からなくなり、とにかくバットを振り回した。 ボールに来るな来るなと念じながら…… だが、彼は気づかなかった。 バットが自分の手からすり抜けピッチャーに当たった事に。 「ギャアアアア!!!」 それは目に当たり、彼の目からぼたぼたと血が垂れる。 それを見た味方チームはすぐさま救急車を呼ぶが、ジャイアンチームはすぐさまのび太に襲い掛かった。 彼は何を思ったのか、川に飛び込んだ。 しかも、3日間続いた雨で、川は増水し流れも速くなっている。 それはまるで、自分の命をささげているようだった。 そして、しばらくすると、救急車と警察が来るが、ジャイアンツは誰一人として、協力しようとせず、そればかりか、 「あいつのせいで、どれほど俺達が迷惑した事か」 「今日だって、あいつは味方チームが勝つようにって、バットを投げたんだ」 「そ、そうだそうだ!!悪いのは僕達じゃない!のび太なんだ」 「で、そののび太と言う子は?」 と警察が聞くと、皆は川を指さした。 「川……ま、まさか、飛び込んだのか!?」 「はい」 それをかる~い事があったように言う皆に聞いた。 「誰か、彼を助けた人は?」 「なんであいつを助けなきゃいけないんです?」 「な、何を言っているんだ!? 人が川に落ちているんだぞ!! それを見て見ぬ不利をしたのか!?」 「しっつこいな最近の警察は! そうか! 確か警察って点数稼がなきゃならないから、なんだって悪者にしたがるんだよな!」 「そ……そうだよ! こっちは全然悪くない」 「悪くない!」 と、皆が一斉に言うと、皆は蟻の子を散らすように逃げ、事態を知った警察は、すぐに海保に連絡を入れ、野球の服を着た、男の子が落ちた事を伝えた。 証言した為、警察はすぐさま川を捜索するが、手掛かりはなに一つ見つけられなかった。 そして、この事件はチーム側にいた御曹司が大けがを負わされた為、なんとかジャイアンズのチームで裁判を起こす事になり、事態はかなり、大事になっていった 「だから、僕達は、そののび太の被害者です」 「なんだと!」 「あいつをチームに入れたのは、お前達じゃないのか!?」 「人が足りなかったから、(仕方なく)入れてあげたんです。ありがたく思うべきです」 すると、検察側は、 「つまり、君達は、知っていたのかね?野球の下手さを。にも拘わらず、相手をケガさせるまで追い込んだ。完全な、そちらの責任ですな。それに、何故大人がいなかったのかな? 普通ああいうゲームをする時は、大人が1人ぐらいはいるはずだ。それなのに、君達は野球を進め、結果として、相手チームに怪我を負わせた。という事になりますな。弁護人意見を」 これを聞いたスネ夫は弁護士に頼んだ。 「べべ弁護士さん。なんとか言ってくださいよ」 「だかね。今回の事は、全て君達の行いが悪かったとも言えるんだ」 「え――――――!!!! ななななんでだよ!僕達は被害者だ。のび太が入れてくれ入れてくれってしっつこく頼むから入れてやったんだ!僕達は被害者だ~~~~~!!」 そして、判決は、一か月以上の野球中止に18万の慰謝料を支払う事になってしまった。 更に追い討ちをかけるかのように、のび太には別枠で13万支払わせる運びとなった。 ところが、この裁判では、親は出廷せず、裁判所から、引きずりだすかのように連れて来られたはず、だった。 そして、仕事が忙しいのび助の方は、ニュースでこの内容を知り、顔写真が公開されてしまい、会社にいる事が出来ず、当然社長室でこっぴどく叱られ罵られ、クビになってしまった。 そして、急いで家に帰ると、警察官が待ち伏せしており、捕まえられると、いきなり裁判所に出廷させられた。 しかも内容は、離婚騒動で、玉子がのび助を訴えたのだ。 原告側に玉子、弁護側にのび助が着き、始まった裁判ではあったが、なんと、いきなり原告側にいた玉子は、 「のび太なんて人間は知りません! あいつは、そいつとどこぞの女とヤって妊娠させたんです。いつも0点ばかり。どんなに恥ずかしい思いをした事か。しかも趣味があやとりと編み物ですって! ふっざけないでよ。頭も悪いは趣味も異常だわで、もうホント最悪!ちゃんとそれなりの慰謝料を払って欲しいですね」 と、ギロリとのび助の方を睨み、弁護側ののび助の番になった。 するとこっちも。 「裁判長。DNA検査をお願いします。どうも僕の子でもありません。もし、僕の血が流れているのであれば、絵が上手に描けるはずなんです。僕は学生時代、絵が描けましたなのに、あいつの絵は幼稚園児より下の絵しか描けない!しかも男らしい遊びを嫌い、女がやりそうなあやとりとか編み物とかばかりやって、こっちも迷惑させられていたんだ。もう、あいつとの縁は切らせて下さい」 そして、裁判は、平行線になり、お互いに罵りまくり、結局、この裁判では、離婚は成立したものの、のび助が15万を玉子に払う事になってしまった。 だが、その金を作るまでが大変だった。最初は家を売ってなんとかしようとするが、まだまだ足りないと言われ、クビになった会社の社長に頼むが、赦される、退職金も下りなかった。 一応今まで稼いできた金で、なんとかしようとしたが、全然足りなかった。 一方玉子の方は、慰謝料を使って、ホストで働いていた。 「フフフ。こういう仕事なら、顔を変えてしまえば、バレない物ね」 と内心ほくそ笑んでいた。 そんなある日の事、安アパートで仕事捜していたのび助の元に、いきなり警察が押しかけて来て、裁判に出廷を命じられた。 その内容は、御曹司を怪我させた事への謝罪と慰謝料の要求だった。 「もう、僕には、そんなお金ありません……申し訳ありませんが勘弁してください!!」 と、頼むが、相手側は許さず、 「13万で赦してやろう」 とまで言われてしまった。 なんとか頑張って仕事を探すが、写真が一般公開されてしまったので、職を探そうにも、その事件の事が原因で、何所も雇ってくれなかった。 「どうして……どうしてだ……誰が僕をこんな目に……のび太だ……そうだ……あいつを殺して……と考えていると、 「その考えは納得がいきませんね」 という声が聞こえ、後ろを振り向くと、紫いろの髪に赤色のリボンとワンピースに、赤いハイヒールを履いた猫娘に、中学生くらいの片方の目を隠した。下駄ばきの男の子ゲゲゲの鬼太郎がいた。 「な。なんだお前達は……お前達には関係ないだろ!!」 「関係大ありです。どうして、裁判であんな事を言ったんですか?」 と、鬼太郎が言うと猫娘はも、 「私達、偶然その裁判の傍聴席にいたの。そしたら、お互いがお互いを罵っていたじゃない! あれじゃ何も解決しないわ!」 と言うが、のび助は、 「ほっといてくれ!!」 と走っていくが、そこを先回りしていた一反もめんが捕まえた。 「はい。捕獲成功で~す」 「何をするんだ!?僕は君達とは無関係だ。あいつは自分から自殺したんだ僕は何も悪くない!!」 すると、鬼太郎が、 「実は最近海難事故に遭うのは、子供ばかりなんですよ。しかもその時、なんとか逃げ出した男の手紙が届きました。のび太の祟りだ調べて欲しいとね」 「のび太の祟り?」 「ええ。あなたなら、何かご存じなんじゃないですか?」 と鬼太郎が聞くと、 「の、のび太なんて知らない。もう生きようが死のうが僕の勝手だ!放っておいてくれ!!」 と、のび助が首をくくろうとした所、いきなり猫娘が爪を中くらいまで伸ばし、思いっきり引っ掻いた。 「な、何するんだ!。この化け物は!」 「まだやる気!? 今度は逃がさないわよ!」 「待つんだ猫娘」 「鬼太郎?」 「そうじゃな。ここでお前さんに死なれてしまうと、こちらとしても困る問題じゃからのう」 という目玉おやじが言い、 場所を移して話し合う事にした。 だが、のび助は顔が割れているため、帽子とサングラスで変装して、食事をした。 しかも凄い早さで!。 「ゲップ。ご馳走様~」 とテーブルの上には、彼が食べた量には圧倒させられた。大皿だけでも12皿も1人で完食してしまったのだった。 「お腹空いてたんですか?」 「ああ。外に出れば、事件の関係者だと言われて追いかけられて、食事をとる事も出来なかっただ。 おかげで、あれから4kgもやせたよ……」 「そうだったんですか」 「そう言えば息子さんは?」 「それが、覚えていないんです」 「覚えてないって」 「そんな馬鹿な。自分の息子の事じゃよ。今は何所におるんじゃ?」 「本当に知らないんです。どうなっているのか。でも、僕は、のび太を認めたくありません」 「なんじゃと? 何故認めたくないんじゃ?」 「だって、僕は絵が描けるのにのび太は描けず、あやとりをするわ、編み物したがるわで、これが男の子やる事だと思います?」 「そんなの、個人の自由じゃないの?」 と猫娘が言うと、目玉おやじも 「そうじゃ、なんでそういうものに興味を持っている事が許せんのじゃ?」 「そ、それは……」 結局話は平行線になり、のび助は、自分が段ボールで作ったホームレスで眠る事にした。 金のほとんどを、慰謝料に持って行かれ、顔が割れているため、役所に行く事も出来なかったのだ。 「はあ~……もう、ダメかもしれないな~」 と、のび助は死んだように眠りにつくと、川下から何かが上がってくる音が聞こえ、それがのび助の家に近づきつつあった。 そして、これが始まりとなったのだった。
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