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第1話
第一章 巨匠
筒井は「手塚治虫先生の作品の数々はリスペクトしてもしきれない程、素晴らしい作品群だ。」と本田に語る。
本田は「医師だし、ブッタ、火の鳥、ブラックジャック、などを
残したからかい?」と筒井に返す。
筒井は「なんと云ってもブラックジャックだし、未完で終えたネオフウァストがたまらなく良い。」と本田に語りかけるのだった。
第二章
「ファウストと云えばゲーテのファウストかい?」と本田は筒井に問いかける。筒井は「そうネオつまり新しきファウストだね。」と語り
また筒井は「手塚先生は確か大昔にもファウストの漫画を描いていたよ。」と本田に告げるのだった。
第三章 知の探究者
「ブラックジャックは叡智だよね?」と本田も語り
筒井も「文化、叡智、ヒューマンだよ。」と賛同するのだった。
筒井は「そして手塚先生は貪欲なまでに知の探求者だよ。」と本田に語る。
第四章 ライバル心
筒井は「手塚先生の凄いところは知の探求者と云うだけでなく
他の漫画家へのライバル心が旺盛だという事だよ。」と語る。
本田は「例えばどんなこと。?」と筒井に訊くので筒井は「晩年でも当時新人の大友克洋にさえライバル心を燃やし審査委員から降りて賞レースに
参加したという逸話があるくらいだ。」と本田に語るのだった。
第五章 プラトニックラブ
手塚先生は「フェミニストでかつプラトニックラブを
なにより漫画で尊とんでいたね。」と筒井は語る。
本田は「そうなの?プラトニックラブを尊べる人とは本当の紳士だったんだね。」と頷く。筒井は「そして何よりも宝塚を愛した人だったよ。」と本田に語りかけるのだった。「また或る意味中性的な感覚を持っている人だったのかもしれないね。」と筒井は語る。
第六章 トキワ荘
「手塚先生と云えば手塚先生を慕う漫画家が集まった
トキワ荘が知られているね。」と本田が語ると
筒井は「トキワ荘は漫画界の梁山泊だね。」と語り、「手塚先生を
始め寺田ヒロオ、石ノ森章太郎、藤子不二雄F不二雄、藤子不二雄Aや赤塚不二夫を生み出した場所だね。」と語るのだった。
第七章 劇画時代
「漫画やアニメで君臨した手塚先生だけど、さいとうたかおの
ゴルゴ13や白戸三平のサスケで劇画時代が訪れ比べられて不遇な時期もあったんだよ。」と筒井は語る。
本田も「さいとうたかおのゴルゴ13は有名だし、確かに苦しんだ時期もあったかもね?」と語る。筒井は「そこで起死回生に手塚先生は医師であり漫画家としてブラックジャックを世に送りだしたんだよ。」と語る。「まさに医師としてのキャリアが為になったんだね。」と本田も語る。
第八章 ライフワーク
本田は「ブラックジャックが手塚先生のライフワークかい?」
と筒井に尋ねるが筒井は、「いやブラックジャックだけじゃなく
火の鳥や、ブッタなどもライフワークの数々だと思う。」と
語った瞬間、「あ、文芸春秋社刊のアドルフに告ぐもライフワーク
の一つ。」だと閃いたように語る。
第九章 金字塔
「ライフワークの中でもブラックジャックが一番の金字塔
だね。」と筒井は語る。本田が「それはどうして?」と訊くと
筒井は「辛い時期の劇画時代を乗り越えられたのはブラックジャックのおかげ、人間の尊厳そして生死に焦点を当てている所がブラックジャックの金字塔の所以だよ。」と語るのだった。
完