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第2話

部室の中には一つの大きな机と二つの椅子が並べられていて、黒髪の少女は京を座らせて笑う。 「それじゃあ、まずは自己紹介! ワタシは霧山渚(きりやまなぎさ)。宜しくね」 渚は京に握手をもとめる。 京はそれに応じ 「僕は周防京です。一年生です」 「じゃあ、最近入学したばっかりじゃない! そんな子がなんで、この部活のことを?」 「僕の姉がこの学園のOGでして……。不思議な部活があるってことを僕に教えくれて」 「ふうん、じゃあ京くん。ここの事を教えるね」 渚はこの部活のことを説明しはじめる。 放課後異世界倶楽部。 それは、授業が終わり家に帰るまでの4時間を異世界で冒険する部活なのだ。 「どう? 特に危ないこともないし……入ってくれないかな?」 渚は手を合わせ、京に頼み込む。 もともと入るつもりだった京は 「もちろんです、是非!」 二つ返事で了承し晴れて放課後異世界倶楽部の部員となったのだ。 渚はさっそく、異世界へと繋がるゲートがあるロッカーを開く。 「放課後になると、なんでか空いてるんだよねー。 タイムリミットの4時間が来たら強制的にここに戻るからね?」 京は自分の目の前で起こっている光景がこの世のものとは思えず、若干のわくわくと恐怖が入り乱れた顔をしている。 「そんなに怯えなくても大丈夫。 京くんはワタシが守ってあげる」 渚は京の手を引き、ロッカーの中へと入っていく。 「すこし、目を瞑っててね」 「は、はい……」 京は渚の言う通り、目を瞑り渚の手を強く握る。 「はい、もういいよっ!」 渚の声で目を開けるとそこには、地球では見たことのない景色が広がっていた。 「わぁー! すごい!」 京は空中を優雅に飛んでいるドラゴンや、妖精を見て感嘆の声をあげる。 「さあ、京くん時間がないよ! とりあえず、ギルドに行って登録しよう!」 渚は京の手を掴み魔法を唱えた。 すると景色が歪み真っ黒になっていき、気がつくと大きな建物の前に立っていた。 「この世界でしか使えないけど、覚えると結構便利だよ?」 渚は簡単に言っているが、京は転移魔法が初めてだったので乗り物酔いのような感覚が襲ってきている。 「すみません渚先輩……。ちょっと僕……」 激しい吐き気に襲われ口を抑える京。 「わわ、大丈夫? 京くん!!」 渚は優しく京の背中をさする。 「あ、そうだ!ここはこれが使えるじゃない!」 杖を取り出し魔法を唱える。 京はみるみるうちに顔色が良くなり 「先輩、ありがとうございます……」 「いいのいいの!!ささ、行くよー」 二人は大きな建物の中へと入っていくのだった。
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