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[独白②]

[独白②] 彼と私が出会ったときの第一印象は平凡。 特別カッコイイわけでも背が高いわけでもない。 だけど、彼の魅力はそんな所ではなかった。 あの時の私は学校、家、どこにいても辛いことしかなく他の居場所を求めていた。 クラスメイトからのいじめ。 両親の不仲。喧嘩。離婚。 先生からの性的な視線。 挙げればきりがないほど私の周りは腐っていた。 だけど、そんな時彼は私を救ってくれたのだ。 大丈夫。 次は上手にできる。 一緒に頑張ろう。 と私に優しくしてくれた。 私は彼に嫌われたくなくて、偽りの仮面を被った。 彼もまた友達もおらず、母親も幼い時に亡くしていた。 似ていると思った。 彼なら私を受け入れてくれると思った。 彼を癒してあげたい。 そんな時だった。 彼に新しく家族ができたのは。 嬉しそうな顔をして私に話していた。 私が見たこともない表情をしていた。 悔しかった。 面倒くさそうな顔をしながらも、満更ではないようで。 私と彼の唯一接点がある場所に彼女は来た。 一目みて彼女も私と同じだと分かった。 彼女も彼を狂おしいほど愛している。 それも、私より遥か昔から。 その狂気にも似た愛情に私は怯んでしまった。 彼女には勝てない……。 そう思い知らされた。 だけど、彼は……私を選んでくれた。 守ってやると、なんでもしてくれると。 これで彼はもう私のモノになった。
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