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[デート②]

[デート②] 楽しいデートのはずだった。 葉月さんともかなり打ち解けて話もできて、プレゼントもした。 それなりに痛い出費だったが、喜んでくれて可愛い笑顔を見せてくれて……。 だが…… 優希「……」 葉月「……」 綾乃「兄さん」ニコニコ 優希「なんでここに?」 綾乃「たまたまです」 優希「……」 綾乃「なにか?」 優希「いや、まあいいか……。 じゃあ俺達はもう行くから、また後でな」 葉月「……」 綾乃「兄さん」 優希「……なんだ?」 綾乃「気をつけてくださいね」 葉月「……」ビクッ 綾乃「兄さんは知らないかもですが、最近私達の家の付近で女性の不審者が確認されてます。年齢は私達と同じぐらいで、黒髪、低身長とのことです」 綾乃は葉月さんを見ながらそんなことを言い出した。 綾乃「あーそういえば聞いた犯人の特徴……葉月先輩にそっくりですね」ニヤ 葉月「……っ」 優希「やめろ、綾乃」 綾乃「……」 優希「葉月さんがそんなことする訳ないだろ、大体その話は本当なのか?」 綾乃「兄さんは私が嘘を言っていると?」 優希「そ、そういう訳じゃなくて……」 綾乃「葉月先輩は……どう思います……?」 葉月「あ……たしは……」 綾乃「あははははっ!! 冗談ですよ! もう、2人とも本気にしちゃっておかしいんですからっ!」 優希(綾乃の方がだいぶおかしいと思うんですが……) 綾乃「ごめんなさい、デートのお邪魔しちゃって。 私は先に帰りますが兄さんもあまり遅くならないようにしてくださいね」ニコリ 優希「あ、ああ……」 綾乃「あまりいい気にならないでくださいね……。あなたは私の言葉一つで破滅しちゃうんですから……ね? 」ミミウチ 葉月「……」コクリ 綾乃「じゃあ葉月先輩、兄さんのことお願いしますね? では」スタスタ 優希「大丈夫か? 顔色悪いけど」 葉月「……うん」フラフラ 優希「お、おい!」 休憩スペース 葉月「……ごめん」 優希「気にするな。綾乃が悪かったな。 たまに変なこと言うんだよ、あいつ」 葉月「……」 優希「葉月さん?」 葉月「ええ……そう……ね」フルフル 優希「ほんとに大丈夫か?」 葉月「ごめんなさい……。あたし、今日は帰るね。 付き合ってくれてありがとう……。」 優希「送っていくか?」 葉月「……大丈夫よ。 すぐ、そこだから。 じゃあまた学校で……」タッタッタッ 優希「……行っちまった」 優希(帰り際に綾乃はなんて言ったんだ……? あいつは何を知ってるんだ…) side綾乃 私のお兄ちゃん……私だけのお兄ちゃんをあの女は奪おうとした。 私ほどではないとはいえあの女もそれなりに可愛い。 女性に免疫がないお兄ちゃんは常にデレデレしていた。 それがとても気に入らなかった。 お兄ちゃんがあいつに服を買っているのが許せなかった。 また、私の心をあの黒い感情が湧き出ていっぱいにする。 私はあの女がなにをしたのか知っている。 お兄ちゃんに真実を告げ、拒絶させるのは容易い。 でも、あえて私はそれをしなかった。 罪悪感を植え付けたのだ。 お兄ちゃんは何も知らないからこそ、自分に優しくしてくれているのだと分からせた。 もし……本当のことを知られたら……という恐怖で心を支配した。 あの時のあの女の顔は傑作だった。 まるで懇願するかのように私を見つめ、体を震わせ……ああ……最高……。 可愛そうなお兄ちゃん。 あんな悪魔に目をつけられ…… でも、大丈夫。 お兄ちゃんに擦り寄ってくる汚い虫共は私が排除してあげる。 お兄ちゃんさえいてくれれば、私は幸せなのだから……。 家 優希(なんか疲れた……。やっぱ、休みの日に出かけもんじゃないな……) 優希「ただいまー」 綾乃「おかえりなさい兄さん」 優希「……おう」 綾乃「ごめんなさい、兄さん。 楽しんでいたのにお邪魔しちゃって……。 悪気はなかったんですが……」 優希「いや、分かってくれたならそれでいい。 でも、あんな冗談言うのはもうやめてくれよ?」 綾乃「はい、反省してます」ペコリ 優希「よしよし」ナデナデ 綾乃「……/////」 優希「じゃあ俺、部屋で休んでるから」 綾乃「はい、夕食が出来たらお呼びしますね」 優希「おう、頼んだ」スタスタ 綾乃(ふふっ、ほんとお兄ちゃんは単純で扱い易いです……。ああ、お兄ちゃんの手の感触が……ふふふふふふ)コウコツ 綾乃「だーいすき、お兄ちゃん……♡」ハイライトキエ
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