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研究室 4

 アースの居場所が分かった。  三人はそう言って、三か所の居場所を指示した。  クチャナは、パレスチナを。セインはフランスを、そして、シリウスはアメリカ合衆国の北部を。  三人ともバラバラだった。 「フランスはマルスでしょうね。彼の国籍はフランス、居住地はコロコロ変えているけど。パレスチナには確かにいるかもしれない。アースなら行きそうだわ。あとはアメリカだけど」  そう言って、カリーヌは考え込んだ。ここまで居場所がバラバラになるのはおかしい。特に、クチャナとセインが食い違うことは珍しいことだった。 「一時的なブロックだな、これは。俺もやっていて変に思った。居場所が攪乱されて見えなくなっているみたいだった」  シリウスがそう言って少し考えて、また口を開いた。 「ブロックがかかっている中でも場所が示されたってことは、そこには何か今回の件に関して重要な何かがあるってことじゃないか? だったら行って損はないと思うが」  その意見に対しては、全員が同意した。シリウスの意見のほかに、いい考えが浮かばなかったからだ。  とりあえず、皆で話し合って、フランス、アメリカ北部、パレスチナをめぐってみることになった。しかしその前に問題があった。  クリスフォード博士だ。  彼を病院に連れて行くのはいいが、誰かが見ていて黒い影から守っていなければならない。セインもクチャナも、シリウスも護衛につくには十分な強さがある。カリーナはそういったことには向いていない。  話し合いの結果、セインとクチャナが二人、交代で博士の護衛に付くことになった。シリウスは輝と町子に同行してくれることになった。カリーナはフランスに行って火星のシリンであるマルスに会うことになった。カリーナが居場所を突き止めたら、輝たちもそこに向かうことにした。  一行は、そのことを決めて、車が着き次第ナポリの病院に行くことにした。そして、皆は博士とともに過ごす二人組を除いて仮眠に入った。
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