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地獄の訓練
さてみんな早速だけど僕は今、天界にいます。
何をしてるかって?
バケモンみたいなステータスの幼女教官から、直々で訓練を受けてんだよ!
まあ、落ち着こう。
そう、焦ってはいけない。
とりあえず訓練内容について話そう。
僕は今、訓練三日目に入っている。
一日目はいいさ、腕立て50回、腹筋に背筋それとスクワット100回、様々な体幹トレーニング+に走り込み。
その日は死んだけど今考えればだいぶマシだったんだ。
二日目、この日は痛みに耐えろとかいう訓練で死にかけた。
比喩じゃない、マジで死にかけたんだ。
変な攻撃で皮一枚で腕を切られたり......。
皮を剥がされたり......。
爪を剥がすような拷問みたいな訓練だ。
ある程度痛みを味わったら回復魔法ですぐに回復。
この幼女の回復矢ってスキル、ほぼレベルMaxでだいたい治ってしまう。
いやあ、もう味わいたくないね。 ......マジで。
三日目の今日は何かって言うと、初めに一日目以上の筋トレ(もちろん回復魔法で無理やりね?)。
そして今から魔界に行くんだってさ!
ハハッ!
「ハハッ! じゃあねぇ!!」
「どうした、李糸」
「どうしたじゃないっすよ! 隊長!」
この隊長本当に俺を殺す気なんじゃないか......。
「大丈夫だ、今の李糸は結構ステータスが上がっていると思うぞ」
「上がってなきゃ困りますよ!」
そういえば、ここ最近は地獄すぎてステータスの事を忘れていたなぁ。
よし!
試しに見てみよう!
ステータス表示!
〔名前〕 |明宮 李糸《アケミヤ リイト》 Lv.13
〔年齢〕 17
〔性別〕 男
〔種族〕 人間
〔称号〕
【ステータス】
HP 643/643
MP 97/97
SP 634
最大体力値 634
最大攻撃値 755
最大防御値 879
最大魔力値 118
最大魔操値 1
最大抵抗値 734
最大俊敏値 523
〈スキル〉
【閲覧〈完〉】【自然治癒力 Lv.16】【自然体力回復 Lv.15】
【痛覚耐性 Lv.6】【筋力 Lv.7】【物理攻撃耐性 Lv.6】
【脚力 Lv.6】【頑固 Lv.9】
おっと、また見知らぬ人のステータスを見ちゃったかな......。
「どうした立ち止まって」
もう一度見てみようかな。
ステータス表示!
*****
んあああぁぁぁああ!!!
まって、まてまてまって!
これダメでしょう......。
インフレ......。
......
でもまぁ、あんな訓練してたらこうなるのかなぁ......。
......考えても仕方ないし、もうそういうことにしよう!
「隊長......」
「なんだ」
「おれぁ、もうなんだって出来やすぜ」キリッ
なんだ? 呆れた顔してるぞ。
だってこんなつおいのに!
「よし、着いたぞ。 この先が魔界だ」
「ほぇ~、案外普通なんですね。 空とか青いですし」
「魔界って言ってもここは、魔界の最南端だからな」
「へぇ~、そういえば天界と魔界って同じ大陸なんスね」
「言っていなかったか? 南に天界があり北に魔界。 ちなみに言うと西には獣人界が東に亜人界がある」
「へぇ~......。 獣人!?」
「なんだ知らないか?」
「知らないっていうか、驚いたっていうか......。 ケモミミっすよね」
「けも......、なんだ?」
「人間界だと獣人のように、獣の耳を持ってる人の耳をケモミミと......。 なんかわかりずらいっすね」
「あぁ」
「少し聞いていいすか? 亜人ってのは何なんですか?」
「人間界でいう人間だ、ただ少し人間よりも強力な力やスキルを持っていたりする」
「もしかしてギルドとか......」
「確かそんな組織があると聞いたな」
「ふぉー!! 異世界定番のがやっと来ましたね!!」
「......」
「あ、すみません。 それで魔界に来て何するんですか」
「魔物と戦ってもらう」
「なるほど魔物と......って、え?!」
「さっき、なんだって出来るってほざいていたろ」
「いやぁ......、あれは冗談てゆうか〜? 成り行きで〜みたいな〜?」
「お前死にたいのか?」
「すみません......」
「まあいい、今回は私が後ろからついて行ってやる」
「ほ、ホントですか!」
「ただ、死にかけた時のみ助ける。 それ以外は自力でやれ」
「上げて落とすなあ!」
「今回の訓練内容だが、魔物をステータス鑑定して隠密系のスキルを手に入れることが訓練内容だ。 手に入れるまで訓練は終わらせんからな」
「かなりシビアでは?!」
「目標のスキルは魔力遮蔽のスキルだ」
「頑張ります......」
「それでは私は隠密状態でお前について行く、しっかりしろ」
それだけ言い残し幼女は消えた。
「やるしかないのかあ〜」
とりあえずは隠れないとな......。
そして李糸は泥水に入り、この訓練を受け入れたのだった。
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